rise・ライズ〜焼鳥屋の日常〜その１

おばあちゃんを思い出す

二年前のクリスマスに、亡くなったおばあちゃん

六人も子供達が居て
十二人の孫に
約二十人のひ孫

こんなに沢山の身内が居ても

誰にも看取られず逝った

危篤状態になって、一番に連絡が来たのが私
仕事で大阪に行っていたけど
Ｕターンして大急ぎで戻ったら、今息を引き取りましたって言われた

まだ温かいのに
もう、この世の人では無いんだな


私と娘は、できるだけ週一回
母ちゃんは、最後の１週間
施設に泊まり込んでいた

母ちゃんの事を、自分の母親だと思って
私を、自分の従姉妹だと思っていた

それでも時々、私の顔をずぅ～っと見て
誰だか一生懸命思い出そうとしてる

「明美の顔は、絶対忘れへん。」って言うてたのにね

忘れちゃったね…

来て欲しい誰かを、ズッと待ってるより
忘れてしまった方が、おばあちゃんには幸せだったかも知れない

お葬式にも連絡が取れなかった
おばあちゃんの子供達

とても寂しいお葬式だった


クリスマスが近づくと
悲しくなる様になったなぁ